私たちは、日頃数え切れないほどの広告を目にしています。
テレビやラジオといった媒体が主流だったころは、私たちが受動的に広告を受け、その広告をきっかけに行動を起こす流れが基本でした。
ところが現在、広告と私たちの関係は大きく変わりました。
それは、広告で売上を向上させる企業だけではなく、私たちのような受け手にとっても、何か価値を感じるものでないと、広告は見向きもされないということです。
そこで注目されているものが「コンテンツマーケティング」です。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、「適切で価値ある一貫したコンテンツ」を作り、それを伝達することにフォーカスした、戦略的なマーケティングの考え方です。
見込客として明確に定義されたお客をコンテンツで引き寄せ、関係性を維持し、最終的には利益に結びつく行動を促すことを目的とします。
一方的なコミュニケーションではなく、店舗と見込み客の伝えたいこと・知りたいことのギャップを「適切で価値ある一貫したコンテンツ」で埋め、両者の信頼関係を構築してから、販促活動を行うというアプローチを取ります。
具体的な手法は様々ですが、今回は独自の手法でコンテンツマーケティングを実践されている「ホン・モノ・ケイカク」様をご紹介させていただきます。
雑誌とECショップのコラボレーション
今回は、15年に及ぶ雑誌編集や、雑誌とECショップを結びつけた経験をもとに、学研で「ホン・モノ・ケイカク」を立ち上げ、さまざまな別注商品をプロデュースしている井野店長にお話を伺いました。
「ホン・モノ・ケイカク」とは、いったいどんなECサイトなのでしょうか?
「紙面と連動した販売チャネルの強化としてモール以外の本店として用意しました。取り扱っているアイテムは、財布、カバン、靴、キーケースなどとなります。ターゲットは、20代~50代のビジネスパーソンです。」
「ホン・モノ・ケイカク」様の大きな特徴が、雑誌とコラボレーションしたECショップという点です。製品についても、強いこだわりを持って製作されています。
「すべての商品は、当社の発行する数ある雑誌編集者が「欲しい!」と思った商品を、日本のメーカーや職人とコラボしてプロデュースしています。そして、ネット通販を通じて販売するのがコンセプトです。“ここでしか買えない”を重視しております。」
この強いこだわりが、コンテンツマーケティングの根底となり、他社との差別化につながっていきます。
「アモーレ」で一躍時の人となったサッカー選手長友佑都氏とのコラボ商品を開発
「ホン・モノ・ケイカク」様の商品の中で、見事なコンテンツマーケティングを展開している商品が、「UTOOL」です。
「UTOOLは、サッカー選手長友佑都氏がミラノでの生活や、旅で着想を得たアイデアを、 日本でもトップクラスの職人がプロダクトへと昇華させたシリーズです。自分が使うモノにこだわりを持つ長友選手と1年をかけて準備し、実際何度もイタリアでサンプルを使ってもらって、時間を掛けて作り上げました。商品のラインナップとしてバッグやウォレット、サングラスなどを展開しています。」
「UTOOL」のプロモーションページを拝見すると、ご紹介いただいた背景から、長友佑都氏への「モノ」に関するインタビュー。
さらには、それぞれの商品のこだわりポイントの紹介など、商品のストーリーを垣間見ることができます。
商品も順調な滑り出しを見せています。
「すべての生産がロンチまでに間に合わなかったため、予約商品となってしまったものの、すでに一部商品が予約締め切り間近になるなど反響は大きいです。実際に商品がお客様の手に渡った後、読者からのレビューが楽しみです。」
雑誌をイメージして読みやすくこだわりが伝わるデザインに
このようなストーリー性の高い商品を、ECサイトではどのように表現しているのでしょうか?
「ECサイトはレスポンシブ対応(PC・スマートフォン)させています。
また、学研が発行する紙面と連携したイメージでデザインを制作し、読みやすくこだわりが伝わるデザインとしています。カスタマイズの柔軟性とWordPressとのコラボレーションができるため、EC-CUBEを選びました。」
パートナー会社を選んだ決め手は、実績と提案力の高さ
完成させるECサイトのイメージを持っていたとしても、自社内のリソースだけで実現させることは難しい。そんな時に活用したいものがEC-CUBEのパートナー会社です。
「ホン・モノ・ケイカク」様では、開発パートナーとしてボクブロック社を選ばれました。
ボクブロック社では、お客様に合わせてシステムカスタマイズできることから、EC-CUBEを採用しており、お客様の課題や悩みを解決できる、運営にフィットするECサイトの構築を行っています。
さらに、ECサイト構築後の運用・保守や集客対策までサポートを行われているとのこと。
「これまでEC-CUBEを使った事業開発を手がけられた実績と、我々がやりたいことに対しての理解の早さ、提案力の高さを見て、依頼を決めました。実際のプロジェクトでも細やかなチェック、素早いコントロールをしていただき、引き続きお世話になりたいと考えております。」
まとめ
「商品」に対するこだわりから、他社には無いストーリーが生まれ、それがコンテンツマーケティングの1つとなっている事例をご紹介しました。
さらに、生まれたストーリーを、EC-CUBEの開発パートナーと一緒に目に見える形で実現させていました。
自社の商品の背景にあるストーリーを思い浮かべてみたら、自然と強力なコンテンツマーケティングのコンテンツを作成できる可能性があります。
一度、商品の背景を考えてみる時間を取ってみてはいかがでしょうか。
ライタープロフィール
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