今さら聞けないバズワード – MA編 –

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マーケティング・オートメーション。略してMA。
日本におけるバズワードとなって早2,3年が経過している状況ですが、
実は「たまに会話に出てくるけど、実はMAが何かよく知らない…」
そんな方も多くいらっしゃるのではないでしょうか? ※2019年時点

今回は、入門編として、そんな方々に向けて「マーケティング・オートメーションとは何か」
をご説明させていただきます。

<目次>
・MAの分類 – MAとCCCMの違い        
・MAとCCCMに向いているタイプって?   
・なぜそのタイプにおいてMAが向いているか?

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・MAの分類 – MAとCCCMの違い
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まず、よく世間で使われる「マーケティング・オートメーション(以下MA)」は広義です。
正確には、(広義の)MAは、「(狭義の)MA」「CCCM」に分かれます。
ですが、このCCCMという言葉があまり市場の認知を得ず、先にMAがバズワードとなったので、
この2つを内包して「MA」と呼ばれることが多いです。

※図にすると、こんなかんじ。

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では、その上で MA と CCCM とは何か?の大枠を掴んでいただければ幸いです。
まずざっくり言うと、下記です。

MA:
BtoB向けのマーケティングツール。
主にリード(見込み顧客)から商談(案件)の創出をサポートすることが得意。

CCCM:
BtoC向けのマーケティングツール。クロスチャネル・キャンペーン・マネジメントの略。
多様なチャネルを駆使し、最適な情報を最適な手段で最適なタイミングで届けることが得意。

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・MAとCCCMに向いている顧客って?
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ざっくりは上記でいいのですが、もう少し踏み込むと、
実はBtoB/BtoC向けで分けることは本質的ではありません。

本質的な分類は「顧客が自社のサービスを購入するまでに”人”と接するかどうか」です。
人(セールス)と接する場合(セールス型営業モデル)は、MAが最適です。
人(セールス)と接しない場合(非セールス型営業モデル)は、CCCMが最適です。

セールス型営業モデルは、多くのBtoB企業がこれにあたります。
例えばEC構築システムは多くの場合、自社の営業の方(or制作会社の方)が顧客と接点をもち受注までもっていきます。
あるいはBtoCでも、不動産が高級車もこれにあたります。ほとんどの場合は、営業の方が顧客と接点をもちます。

非セールス型営業モデルの業種は、多くのBtoC EC がこれにあたります。
要はWEBや紙などによって、人と接することなく購買まで行うタイプのものです。
最近はBtoBでも、WEBで購買まで完結するモデルも多く存在します。(事務用品ビジネスなど)

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…なんだかよくわからなくなってきましたよね?
でも重要なポイントですので、さらに補足します。

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・なぜそのタイプにおいてMAが向いているか?
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ではなぜ、セールス型営業モデルにはMAが向いているのでしょうか?
そのポイントは2つです。
1)「人」が介在するモデルなので、限られたリソースにおける効率の最大化が重要。
2)MAの特徴は「スコアリング」である。

1)は説明しなくてもと思うので割愛し、2)を補足します。

スコアリングとは、ターゲット顧客のWEB上の行動などをcookieをベースに追跡し、点数化することができる機能です。
※正確にはWEB上の行動だけではないのですが、今は便宜上そう定義します。

例えば、HPで1ページ見たら1点、メールを開封したら2点、資料請求したら10点というように、顧客の行動にポイントをつけます。
基本的には”顧客が取得する情報量”と”サービスへの興味関心度”の相関は高いので、ポイントが高い人の方が購買意欲は高いという仮説がもてます。

このスコアリング機能を使って、限られた人的リソースの効率化を図ります。

例えば、1日300件の新規問い合わせ(リード)があるとして、これまでは10人で上から順番に電話して対応していたとします。
1日1人あたり20人対応が限度とすると、1日200件対応でき、残り100件は翌日以降にまわります。

この10人がMAを使ってみるとどのような変化が起こるか?
問い合わせ顧客のこれまでのWEB行動をcookieベースで追跡しておりますので、その顧客が取得した情報の量と質が把握できます。

また、それらはスコアリング機能を使ってポイント化されているので、ポイント順に顧客を並び替えることができます。
その上で、ポイントの降順で電話対応するとどうでしょうか?

対応できる上限は増えないと思うので、残り100件が翌日に回ることはこれまで同様ですが、
商談のアポをとれる確率はどうでしょうか?きっとこのやり方の方がアポがたくさんとれるイメージができるかと思います。

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上記は一例ですが、このような観点で、主にリード(見込み顧客)から商談(案件)の創出をサポートすることに長けているMAは、セールス型営業モデルに向いているといえます。

では、CCCMはなぜ非セールス型営業モデルに向いているのでしょうか?
そのポイントは2つです。
1)「人」が介在しないモデルなので、対応する顧客に優先の順番をつける必要性が低い。
2)現代はチャネルが多様化されている。(LINE、SNS、SMS、メール…etc)

では順に説明したいと思います….が、長くなってしまいましたね。。
この続きはまた次回とさせていただきます。

長文駄文にお付き合いいただきありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。

ライタープロフィール

ネットショップの壺編集部
ネットショップオーナーや運営担当者のためのお役立ち情報を発信し、世の中のECをより活性化するべく、日夜情報収集に励んでいる。