EC-CUBE 2021年を振り返る

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EC-CUBE ADVENT CALENDAR 2021 ラスト(25日目)は、毎年恒例となりました、今年2021年の振り返りをしたいと思います。

あらためまして、イーシーキューブ CCOの梶原です。

引き続きコロナ禍で、激動の1年でしたが、ついに今年も年末になってしまいました。
私個人としても、オリンピックって今年でしたっけ?って思うぐらい、あっという間の1年でしたが、皆様どのような1年でしたでしょうか。
是非、以下EC-CUBEの1年を振り返りをご覧いただきつつ、皆様もこの1年を是非振り返ってみてくださいませ。


2021年1月~3月


EC-CUBEは今年、15周年という節目の年でした。
今年のイーシーキューブ社の年頭所感では、変化の激しいこの時期を第2創業期とし、特にクラウド版「ec-cube.co」を軸にした展開を図っていく旨をNEXT STAGEという表現も使い、発信しました。

もちろん、コミュニティと共に歩んでいくことには変わりなく、よりコミュニティの方々とEC-CUBEを盛り上げていくという意味で、1月には新たに3名のEC-CUBEエバンジェリストの発表も行いました。
今年は、新エバンジェリストの方々によりイベントも複数開催されましたね。

新エバンジェリストの3名、左から谷脇 しのぶ さん(株式会社へノブファクトリー 代表取締役)、大塚 和男 さん(株式会社 Refine 代表取締役 CEO)、
齋藤 智之 さん(株式会社サンデイシステムズ 代表取締役)。
今後とも、よろしくお願いいたします!

そして、サービスのリリースとしては、今年の年頭所感でもあった通り、ec-cube.coの新プランがリリースされました。
それが、こちらの「ec-cube.co スタンダードプラン」です。

こちらは、これまでプラグインと管理画面でしかカスタマイズができなかったec-cube.coから、ソースコードを修正しカスタマイズできるようになった、まさにオープンソースの良さと、メンテナンスフリーのクラウドの良さを併せ持つサービスがリリースされたわけです。

そして、もう一つ。
2021年2月には、GMOイプシロン株式会社との協業で、EC-CUBE公式決済に、より低い導入コストでオンライン決済が使えるEC-CUBEペイメント ライトをリリースしました。

初期費用無料、最短1日でご利用可能となります。また、クレジットカード決済だけではなく、コンビニ決済、キャリア決済、後払い等、多様な決済にも対応していまし、2系~4系のEC-CUBEに対応もしています。これからECをされる方、スタートアップの方など、ライトに決済を導入したい方におススメですね。

少し、宣伝っぽい感じになりましたが、2021年は複数のサービスリリースなど行いながらスタートしました。


2021年4月~6月

2021年5月、EC-CUBE4系に緊急度の高い脆弱性が発見されました。

世界中で猛威をふるってきたサイバー攻撃Water Pamolaにより、攻撃が可能となる脆弱性がEC-CUBE4系で発見されました。
これまで、脆弱性診断等を実施し、セキュリティ不安が少なかった4系ではありましたが、初めての緊急度高の脆弱性でした。

5月6日、ゴールデンウィーク明けに脆弱性が発見されてから、その緊急度の高さ、さらに、既に被害が出ているであろうサイトも発見されているゼロデイ攻撃であったことから、その翌日には、修正パッチの提供、本脆弱性対応用のサイトオープン、幅広い周知を含め、対応を実施しました。
また、EC-CUBEのインテグレートパートナーが全員ご参加いただけるよう、本対応に関する講習会も複数回実施し、パートナーの方々と共に、対応にあたりました。

当時は、EC-CUBE4.1の開発真っ只中でしたが、その開発も一旦ストップさせて、5月末ごろまでEC-CUBEの最優先事項として対応しました。
その後、バタバタした中でのEC-CUBE4.0のリリース不備なども重なり、改めて、昨今の激化するサイバー攻撃への対応や、よりEC-CUBEをお使いいただいている、もしくはこれからお使いいただくために安心してお使いいただけるようなEC-CUBE運営としての体制作りも含めて、改めてセキュリティ強化に向け見直すきっかけとなりました。

多くのサイト様でご対応いただいたインパクトのある脆弱性であったかと思いますが、そこからのセキュリティ強化施策を行えている現状でもあります。そのあたりは、本振り返りの最後の方に記載したいと思います。

さて、6月に入り、改めてEC-CUBE最新版Ver4.1の開発、そして、EC-CUBEの年間イベントでは最も大きなEC-CUBE DAYの準備を再スタートしました。

ちなみに、EC-CUBE4.1ですが、5月の脆弱性や昨今のサイバー攻撃増加の背景も踏まえて、当初リリースを予定していた6月から2か月遅らせて、セキュリティ機能の強化を大きく盛り込むことになりました。これは、EC-CUBEをより安心してお使いいただくため、今考えても良い選択だったと思います。


2021年7月~9月

7月以降は、EC-CUBE4.1に関するリリース、EC-CUBE DAYに関するリリースを多く発信しています。

まず、EC-CUBE DAYはセミナー登壇者を募集するという初めての試みをプレスリリースし、イベントを実施することを発信しました。

まあ、どれぐらい応募が来たかは内緒ですが、結果的には、あんまり募集がなかったです。はい。
EC-CUBE DAYはコミュニティと一緒に楽しんで開催できればと思っていますので、これに懲りずに次も募集してみたいと思います。

EC-CUBE4.1は、8月、β版の3回目のリリースとなったβ3版がリリースされました。セキュリティ機能の追加(8件)と、これまで要望が多かった、EC-CUBE公式プラグイン(10個)を簡単に初期インストールできる機能が追加になりました。

セキュリティ機能の大幅追加等、意欲的なバージョンアップになりましたので、結果的に更にリリース日を延期すること、そして、コミュニティの皆様にテスト協力を求める旨のお知らせを出しました。

そして、9月、コミュニティの方々の多大なる協力もあり、EC-CUBE4.1がリリースされることとなりました。

上記で紹介した、セキュリティ機能強化プラグインの初期インストール機能の他、Symfony 4.4 へのアップデート、4.0系の課題であったプラグインインストーラーの負荷軽減WebAPIの初期インストールにも対応しました。
さらに、こちらは本当に多かったSEO機能の強化に関して、SEOコンサルティング大手である株式会社Speee監修のもとSEO対策可能範囲の拡張を実施し、26項目ものSEO対策を施しています。
結果として、189項目の機能改善、機能追加が実装された、意欲的なバージョンアップになりました。
ご協力いただいたコミュニティの皆様、誠にありがとうございました。


2021年10月~12月

10月、11月は、EC-CUBE DAYのイベント告知、そして、開催がやはり大きなイベントでしたね。
EC-CUBE DAYは前回は2019年でしたので、2年ぶりの開催、そして、コロナ禍ということで、EC-CUBE DAYでは初のオンライン開催になりました。

どのようなイベントだったかは、以下のURLからご確認いただけます。
https://www.ec-cube.net/events/eccube_day_2021/

基調講演では、これまで15年間の感謝と、EC-CUBEの今、そしてこれからのEC-CUBEが語られていますので、是非ご覧ください。

基調講演内で、EC-CUBEが目指す2DXという世界観も語られました。


EC-CUBEは事業者の理想を叶えるプロダクトであり、事業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)にこれからも最大限貢献すること、そして、開発者のDX(デベロッパーエクスペリエンス)、すなわち開発者体験の向上に努め、更なる事業者のDXに貢献すること、そんな2つのDXを歯車のようにまわしていくような世界観を目指していくという指針です。

EC-CUBE DAYのこの2DXという世界観を表すため、事業者の事例、開発者からのノウハウ提供、そして、その土台となるEC-CUBEからの発表、そんな3者からのセミナーが実はメインとなるイベント構成となっていました。

さて、EC-CUBE DAYイベントの1日目終了時には、EC-CUBE15周年を記念した全国各地のリアルでのユーザーグループイベントを実施しました。
今のご時世らしく、1か所に集まらず、全国各地で集まりながらオンラインでつないで、この15年間の労をねぎらうというような企画で、久々のリアル開催のユーザーグループ開催ということもあり、大いに盛り上がりました。

更に、EC-CUBE DAYにあわせて、こちらも2年ぶりとなった、EC-CUBEの構築事例から特に優れたサイトを表彰するEC-CUBE SITE AWARD 2021も発表されました。
今回もこれまで以上にユニークで、こだわりのあるEC-CUBEでしか実現しないような素晴らしいサイトを表彰できたことを嬉しく思っています。


サイトアワードでは複数の方より、受賞コメントをいただいています。サイトの特徴や、EC-CUBEでの苦労した点、良かった点など、お話していただいていますので、是非ご覧ください。

受賞サイト、受賞コメントはこちら

そして、12月。
EC-CUBE4.1は機能追加などで、開発期間を延ばしながら対応いたしましたが、EC-CUBE4.1.1は予定通り、3か月でのバージョンアップを実施いたしました。
今も、多くの方々からの機能修正や見つけた不具合の報告等、をコミュニティの方々からいただいておりますので、マイナーバージョンアップは概ね3か月スパンにて定期的に実施していきたいと思います。

そして、最後にこれまでEC-CUBEとしてセキュリティ向上に向けた多くの取り組みを紹介するページEC-CUBEのセキュリティへの取り組みページを公開しました。

本ページは、今年5月に起こった脆弱性からその後対応したセキュリティ機能追加の件はもちろん、クラウド版ec-cube.coでのセキュリティ対策、過去から続けているセキュリティ企業との連携や、運用や開発時で活用できるセキュリティサービスをリリースしてきたこと、そして、パートナーとのセキュリティ講習会といったコミュニティ全体でセキュリティに取り組んでいることなどを紹介しているページです。

サイバー攻撃は今後も激化することが予想されていますが、これからもより安心してEC-CUBEをお使いいただけるよう、セキュアなアプリケーション開発セキュアな動作・開発環境の整備、そして、コミュニティ全体でのセキュリティリテラシーの向上も含めて、セキュリティ向上へ尽力してまいります。


ということで、2021年、EC-CUBEの1年間を振り返ってみました。
今年も、色々なことがありましたが、EC-CUBEが更なる進化を遂げるための大切な1年になったのではないかと考えています。

EC-CUBEやクラウド版ec-cube.coの進化、セキュリティに対する取り組み強化など、来年から更なる進化ができる土台になってきている、そんな実感を得た1年でした。

来年も、コミュニティの方々と共創しながら、EC-CUBEは更なる飛躍の年になるよう、尽力してまいりたいと思います。
アドベントカレンダーの最終日に素晴らしい1年だった、と言えるよう、共に頑張っていきましょう。
それでは、また来年の12月25日に!