2019年の10月から消費税が10%となり、軽減税率制度が開始されます。
EC-CUBE 4.0.3 では軽減税率制度に向けた多数の機能改善がされましたので、使い方と共に紹介します。
2019/9/24 商品別税率機能に不具合がありましたので回避手順を末尾に追記しました。設定の手順を間違えると軽減税率の設定が有効になりませんので、軽減税率をご利用の店舗様はご確認をお願いいたします。
EC-CUBE 4 での消費税率の設定
この記事では10月1日に税率の更新をする想定で記載しています。
2019年10月1日から標準税率を10%に設定する
EC-CUBE 4 では適用日時と共に税率を設定しておくことで、設定時刻になると自動的に税率を切り替える機能があります。
管理画面 -> 店舗設定 -> 税率設定 で税率、課税規則、適用日時を入力して新規作成ボタンを押下しましょう。
以下の画像のように設定すると2019年10月1日の0時以降の受注で税率を10%となります。
ネットショップでは一般的に出荷基準で売り上げが上がります。
例えば注文日の翌日出荷となる場合には2019年9月30日の0時に設定するなど、店舗の運用に合わせて適切に設定してください。
軽減税率対象商品に対して8%の税率を設定する
軽減税率対象の商品を販売している場合には、対象商品に対して8%の税率を設定する必要があります。
EC-CUBE 4 の商品別税率機能を使うと商品ごとに税率設定が可能になります。
管理画面 -> 店舗設定 -> 基本設定 で商品別税率機能を有効にして登録ボタンを押下しましょう。
商品別税率機能を有効にすると商品管理から商品規格ごとに税率の設定が可能になります。
規格なし商品の場合は商品編集画面から税率の設定ができます。
規格あり商品の場合は商品規格編集画面から税率の設定ができます。
商品別税率機能は管理画面から適用日時の設定ができません。
複数商品同時に軽減税率の設定をしたい場合は商品CSVの登録を利用しましょう。
EC-CUBE 4.0.3 でのフロント画面の税率表示
EC-CUBE 4.0.3 では税率の表記が改善されています。
注文確認画面とマイページの注文履歴詳細画面および受注管理画面で出力できる納品書に軽減税率対象の商品が明記され、税率ごとの合計金額が表示されるようになりました。
EC-CUBE 4.0.3 受注編集画面での税率の変更
EC-CUBE 4.0.3 では受注編集画面で課税の受注明細の税率を変更できるよう改善されています。
まとめ
EC-CUBE 4.0.3 で改善された軽減税率関連機能とその設定方法を見てきましたがいかがでしたでしょうか。
消費増税と軽減税率制度の導入に向けて、管理されているサイトの税率の設定方法と税率の表示を確認しておきましょう。
商品別税率機能の不具合の回避方法(2019/09/24 追記)
EC-CUBE4.0.3において、商品別税率設定の税率が正しく反映されないケースがあることがわかりました。
この不具合について運用で回避する方法について説明します。
発生条件
標準税率の適用日時以前に、商品別税率の設定作業を行っていた場合に不具合が発生する。
例:
9月20日:商品別税率(8%)の設定作業日
10月1日:標準税率(10%)の適用日時
→ この状態で10月以降に商品を購入すると、商品別税率(8%)ではなく標準税率(10%)が適用されてしまう不具合が発生する。
回避方法
標準税率(10%)の適応日時を商品別税率の設定作業日以前に変更することで、商品別税率が正しく適用されるようになります。
例:
9月20日:商品別税率の設定作業日
10月1日:標準税率(10%)の適用日時 → この適用日時を9月19日以前の日付に変更することで回避可能。
標準税率(10%)の適用日時を変更する手順
- 管理画面 -> 店舗設定 -> 税率設定 の画面を表示させます。
- 10月から標準税率となる税率10%の設定の鉛筆マーク(①)を押下します。
- 適用日時の編集ができるようになりますので、「2019/09/19 00:00」に変更(②)します。
- 決定ボタン(③)を押下して適用日時の変更を完了します。
注意:この操作は10%の標準税率が即時反映されますので、10月1日以降に実施してください。
開発者向けのより詳細な技術情報
EC-CUBE開発者向けドキュメントにて、不具合の詳細な情報や回避方法をご案内しています。合わせてご確認ください。