ECサイトを構築するという意味を再確認しよう!

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ネットショップの壺では、サイトの売り上げを増やすためのいろいろな技が紹介されています。これらをうまく使えるかどうかは読者のみなさんの裁量次第ということですが・・・
今回は、この大前提となることについてお話します。

さて、読者の皆さんはECサイトをどういう動機で立ち上げられたでしょうか?
私たちコンサルタントがよくお聞きするのは以下のようなことです。

ECサイト立ち上げの動機

×は良くない動機、○は良い動機です。
その理由は、発想の起点が顧客側にあるかどうかです。
自分たちのメリットだけを考えてECサイトを立ち上げても決してうまくいきません。
ECサイトに対する考え方を改めていただく必要があります。
ここで、冒頭のタイトルに戻ります。
「ECサイト」を立ち上げるということは新しいチャネル、新しい販売スタイルを設けるということ、企業経営の視点からは、新しいビジネスモデルを作るということになります。このビジネスモデルの検討にあたって、まずは顧客への価値提案は何かを考えていく必要があります。最近よくつかわれるビジネスモデルキャンバスでも、スタートは「顧客価値」です。

昔から、商売の秘訣に「三方良し」という考え方があります。
「売り手良し」「買い手良し」「 世間良し」と言われ、自分のことよりもお客のことを先に考えるという点がとても重要なのですが、あまり伝わっていません。

三方よし

ECサイトを立ち上げる、運営するにあたって、顧客のメリットを十分に考えれているかどうか、もう一度見直す必要があるかと思います。
Amazonがここまで伸びてきたのは徹底した顧客起点での発想にあります。

自分のECサイト、ビジネスの売りは何なのか、皆さんのショップやサイトと取引をしたらどういう良いことがお客さんにはあるのか、そこを再確認しましょう。
品揃えなのか、アフターケアなのか、配達の速さなのか、商品のカスタマイズ性なのか、いろいろあるかと思いますが、基本は商品軸、顧客対応軸、業務軸の3つの軸です。

この軸に沿って自分たちの強み(顧客から見た強みです)を考えなおすことで、これまで紹介されてきた様々なテクニックのどれをどのように使うべきなのか、その答えがおのずから明らかになってきます。

ライタープロフィール

宗平 順己
京都大学理学部大学院中退後、総合電機メーカーを経て、1986年にオージス総研に入社。コンサルティング部長、ソフトウェア工学センター長を経て、2014/3/31まで取締役執行役員技術部長。
2014/4/1より株式会社ロックオン特別顧問ソリューションユニット長。
主にIT投資マネジメント、IT統制、ビジネスモデリング、BPM、SOA、EA、BSCに関する研究活動を行いながら、ITコンサルタントの実戦指導に従事する。